運動をすすめて五十年
-身体運動科学の発展―

宮下充正著
明和出版

 
 宮下先生は、日本のスポーツ・身体運動科学の基礎を作り、指導者を育成し、学問や実践の発展を図ってこられた第一人者である。最初の出版書が1970年の「水泳の科学」で、これは先生の博士論文である。それから2016年までに編著を含めて101冊の本を出版された。それらのダイジェストが、本書に記述されている。
 幼少年に関するものでは、「発育盛りに育むことの大切さ」と題する第Ⅷ章で、その項目(カッコ内は書名出版社)は、次のとおりである。
・ 子どもに運動実践を促す(子どものからだ 東大出版会)
・ じょうずになろうおよぐこと、とぶこと、なげること、はしること
(それぞれ1冊づつ 評論社)
・ 七五三の祝い(バイオメカニクス 高文堂出版社)
・ たくましさの育成(子どものスポーツと才能教育 大修館書店)
・ 才能に及ぼす遺伝と環境の相互関係
(才能教育論 放送大学教育振興会)
・ 体力か学力か(子どもに「体力」を取り戻そう 杏林書院)
・ 子どもが健康な人生を送れるように
(子どものときの運動が一生の身体をつくる 明和出版)
・ 「歩育」とは(子どもをじょうぶに育てる 杏林書院)
 宮下先生の考え方を総括的に知ることができる読みやすい編集になっている。
 

小林寛道